最新情報

前の画面へ戻る
2002年度事業計画決定! 2002/03/14

  「アジア太平洋障害者の十年」最終年という記念すべき年となる2002年度(平成14年度)の日身連事業計画が決定しました。

<社会福祉法人日本身体障害者団体連合会2002年度(平成14年度)事業計画>(全文)

【まえがき】

 20世紀から21世紀への橋渡しとなった「アジア太平洋障害者の十年」の輝かしい最終年は、本年わが国で幕を閉じることになった。

 国際的には、メキシコ政府提案による「障害者権利条約」の国際連合(国連)での採択、国内では、政治・経済・教育・福祉・雇用など、あらゆる分野にわたる構造改革が断行されているなか、「障害者差別禁止法」への関心の高まりと第2次障害者基本計画の策定、そして2003年4月からの「措置」制度から「契約」制度への移行に向けた準備が進みつつある。

 このような時こそ、日身連は全国の障害者団体を代表する団体としてノーマライゼーションの理念に基づく完全参加と平等な社会の実現を可及的速やかに図り、この機会に懸案の国際交流活動を前進させるとともに、国内外にわたる障害当事者NGOとの緊密な事業連携を推進し、力を合わせて強力な運動を展開する必要がある。

 そのためにも当連合会が中核メンバーとなって進める「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラムと称する一連の国際会議(RNNキャンペーン2002大阪会議、第6回DPI世界会議札幌大会など)は、新たな次の「十年」へのステップとして、加盟61団体が組織を挙げて取り組み、成功に導かなければならない。

 体制的には日身連のビジョン策定と自主財源の安定確保、ペイオフ対策を含む財政基盤の強化、各種検討委員会の設置、情報ネットワーク事業の整備・充実による加盟団体の一体化の促進、出版・研究等、教育、情報関係の充実を急ぐとともに、変革の時代の波を敏感にとらえ、時代に適った斬新な発想に基づく事業運営を図り、障害者運動全体の構造改革を推進するほか、中央の各障害当事者団体の扇の要としての位置づけがより鮮明になった中央障害者社会参加推進センター事業の拡大と機能強化、障害者相談員活動強化事業の継続、経済不況の長期化で厳しい状況に立たされている小規模作業所への施策充実なども主要な責務として、積極的な事業を展開する。

 日身連は、長期的かつ大局的な視野に立ち、各省庁など関係機関並びに他のさまざまな友好団体や関係機関と緊密な提携を図り、障害者福祉の揺るぎない基盤づくりを果たしたい。

【主な事業】


1.日本身体障害者福祉大会の開催

 日身連および徳島県身体障害者連合会の主催で、平成14年5月29日から同月31日までの3日間、第47回日本身体障害者福祉大会とくしま大会を開催する。

 5月29日は大会運営委員会・大会実行委員合同会議、評議員会、5月30日は代表者会議、記念講演、シンポジウムが行われるほか、「灘尾弘吉杯第14回全国身体障害者ゲートボール大会」が行われ、各地の予選を勝ち抜いた代表選手により白熱したゲームが繰り広げられる。

 5000人の障害者が一堂に集う大会式典は5月31日、徳島県産業観光交流センター「アスティとくしま」で行われる。

2.中央における要望活動

 日本身体障害者福祉大会で決議した要望事項の関係各省庁への陳情、各省庁や関係政党が設置する審議会及び各種委員会への積極的な参画に努めるほか、障害者施策の推進や人権の保障などに万全を期すため、必要に応じて諸施策毎に関係各機関に対して要望活動を実施する。

3.中央障害者社会参加推進センター事業

国・各自治体では3障害による共通の障害者施策が浸透し、中央の各障害当事者団体においても、中央障害者社会参加推進センターの役割の大きさに一層の期待が集まっている。障害当事者主体の中央障害者社会参加センター事業の発展に向け、業務の拡大と機能強化に努める。

 情報ネットワーク関連では、社会福祉・医療事業団助成事業として、各地の障害者社会参加推進センター独自のホームページ作成方法を指導・支援する研修会を今秋、各ブロックにて実施する。

このほか、障害者の権利条約など人権保障への動きに関する研修会を、障害者110番事業担当者や関係者らを対象に実施する。

また、「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念事業へは、日身連で行う「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念セミナー事業への協力のほか、最終年記念フォーラム主催のキャンペーン活動への協力等を行い、各地域の障害者社会参加推進センターにおける独自の最終年を記念した取り組みにも適切な助言を行うとともに説明会等を実施する。なお、最終年を機に中央の各障害当事者団体では最近10年間の活動への評価及びポスト・十年以降の取り組みと中央における障害者団体運動のあり方などを検討する動きが強まっており、中央障害者社会参加推進センターでもこれらの活動を側面的に支援していく。


4.障害者相談員活動強化事業

今春、3障害の相談活動事例を取りまとめた集大成的な事例集として、障害者相談員活動事例集第3集が完成した。平成10年の身体障害者相談員活動事例集発刊を皮切りに、障害者相談員執務必携など、相談員の資質向上及び専門性の確立を図るため、毎年、相談員事業にかかる出版に力を注いできた。


  平成14年度はこれらの頒布ならびに活用に努める一方、最近4年間の相談員活動事例集等作成編集作業で得られた反省点や全国の相談員からの要望等をもとに、実際の相談員活動に平易に利用できる「障害者相談員活動の手引(仮称)」に取り組む。(社会福祉・医療事業団助成事業)完成は平成15年春の予定。

 相談員研修事業としては、名古屋市身体障害者福祉連合会の協力により2002年中央身体障害者相談員研修会を7月13日・14日の2日間、名古屋市中区の名古屋クラウンホテルで開催するほか、地域6ブロックで行われるの相談員研修会に対しても助成を行う。

 このほか、身体障害者相談員全国連絡協議会では「相談員会報」を発行する。

5.小規模作業所活動支援活動

 平成14年度の国の在宅重度障害者通所援護事業の受託団体として、全国の障害者小規模作業所に対し110万円を助成を行う。なお、近年、国で進められている構造改革の波は当事業にも及び、当該事業の補助対象作業所枠の確保が急務となっている。国への働きかけを徹底するほか、知的障害者小規模作業所全国連絡協議会、全国精神障害者地域生活支援協議会、きょうされんなど関係機関との協議・提携により、小規模作業所の運営基盤の安定化に全力を尽くす。

 このほか、小規模作業所の法人化に関する取り組みについては全国的にも関心が強く、引き続き諸課題の検討を行い、各小規模作業所の創意工夫により円滑な運営がなされるよう、各種情報提供に努めるとともに、関係者を対象とした研修として「日身連小規模作業所全国連絡協議会研修会」を2003年1月23日、東京都内で開催する。

6.国際交流活動・「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム事業

 本年は「アジア太平洋障害者の十年」最終年であり、3つの大きな国際会議(第6回DPI世界会議札幌大会、RIアジア太平洋地域会議、RNNキャンペーン2002大阪会議)が10月に日本で開催される。

 昨今の国際的な動向として、国連を中心に障害者権利条約制定に向けた世界各国の動きが活発化しており、国際会議開催という絶好の機会をとらえ、組織を挙げて積極的な政策提言を図るとともに、会議成功に万全を期す。

なお、日身連は全国的な規模を有する組織として多くの会員の参加が期待されており、ひとりでも多くの方が記念すべき国際会議に参加されるよう、「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム事業への参画に関して適宜助言・広報および必要な支援に努める。

 また、日身連(中央障害者社会参加推進センター)では、社会福祉・医療事業団の助成により、「アジア太平洋障害者の十年」最終年を記念するセミナーを大阪府内及び東京都内で開催する(大阪会場‐8月3日・4日、東京会場-12月14日・15日の予定)。国際障害者年以降の約20年間にわたり取り組まれた国内外の障害者諸施策についての基礎的な講義を中心とした内容とし、中央障害当事者団体の協力を得ながら、ポスト「十年」に向けたアジア太平洋各国の障害者の完全参加と平等に寄与し、新しい世紀に相応しい日本国内の障害当事者運動のあり方を提言することをめざす。

 このほか、2003年以降の国際交流活動基盤を整備するため、特に近隣アジア太平洋地域の各国障害者団体との友好関係強化に努める。



 前の画面へ戻る




社会福祉法人 日本身体障害者団体連合会
〒 171-0031 東京都豊島区目白 3-4-3
電話 : 03-3565-3399   FAX : 03-3565-3349
NISSINREN