最新情報

前の画面へ戻る
障害者自立支援法案に対する衆院厚労委の
附帯決議を掲載しました
2005/07/14
  7月13日に開かれた衆議院厚生労働委員会では、障害者自立支援法案の可決(一部修正)を受けて、附帯決議案が提出され、全会一致で採択されています。
 附帯決議の全文は以下のとおりです。


障害者自立支援法案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一 附則第三条第一項に規定する障害者の範囲の検討については、障害者などの福祉に関する他の法律の施行状況を踏まえ、発達障害・難病などを含め、サービスを必要とするすべての障害者が適切に利用できる普遍的な仕組みにするよう検討を行うこと。

二 附則第三条第三項に規定する検討については、就労の支援も含め、障害者の生活の安定を図ることを目的とし、社会保障に関する制度全般についての一体的な見直しと併せて、障害者の所得の確保に係る施策の在り方の検討を速やかに開始し、三年以内にその結論を得ること。

三 障害福祉サービス及び自立支援医療の自己負担の上限を決める際の所得の設定に当たっては、障害者自立の観点から、税制及び医療保険において親・子・兄弟の被扶養者でない場合には、生計を一にする世帯の所得ではなく、障害者本人及び配偶者の所得に基づくことも選択可能な仕組みとすること。また、今回設けられる負担軽減の措置が必要な者に確実に適用されるよう、障害者及び障害児の保護者に周知徹底すること。

四 市町村の審査会は、障害者の実情に通じた者が委員として選ばれるようにすること。特に障害保健福祉の学識経験を有する者であって、中立かつ公正な立場で審査が行える者であれば、障害者を委員に加えることが望ましいことを市町村に周知すること。また、市町村が支給決定を行うに当たっては、障害者の実情がよりよく反映されたものとなるよう、市町村職員による面接調査の結果や福祉サービスの利用に関する意向を十分踏まえるとともに、不服がある場合には都道府県知事に申立てを行い、自ら意見を述べる機会が与えられることを障害者及び障害児の保護者に十分周知すること。

五 国及び地方自治体は、障害者が居住する地域において、円滑にサービスを利用できるよう、サービス提供体制の整備を図ることを障害福祉計画に十分に盛り込むとともに、地域生活支援事業として位置付けられる移動支援事業、コミュニケーション支援事業、相談支援事業、地域活動支援センター事業などについては、障害者の社会参加と自立生活を維持、向上することを目的として、障害福祉計画の中に地域の実情に応じてこれらサービスの数値目標を記載することとするとともに、これらの水準がこれまでの水準を下回らないための十分な予算の確保を図ること。

六 自立支援医療については、医療上の必要性から継続的に相当額医療費負担が発生することを理由に、月ごとの利用者負担の上限を設ける者の範囲については、速やかに検討を進め、施行前において適切に対応するとともに、施行後も必要な見直しを図ること。
 自立支援医療のうち、児童の健全育成を目的としたものについては、その趣旨にかんがみ、施行までに利用者負担の適切な水準について十分検討すること。

七 精神病院におけるいわゆる7.2万人の社会的入院患者の解消を図るとともに、それらの者の地域における生活が円滑に行われるよう、必要な措置を講ずること。

八 居住支援サービスの実施に当たっては、サービスの質の確保を前提に、障害程度別に入居の振り分けが行われない仕組みや、重度障害者が入居可能なサービス基準の確保、グループホームの事業者の責任においてホームヘルパーの利用を可能とすることなどについて必要な措置を講ずること。

九 良質なサービスを提供する小規模作業所については、新たな障害福祉サービス体系において、その柔軟な機能が発揮出来るよう位置づけるとともに、新たな施設体系への移行がスムーズに行えるよう、必要な措置を講ずること。

十 障害者の虐待防止のための取組み、障害を理由とする差別禁止に係わる取組み、成年後見制度その他障害者の権利擁護のための取組みについて、より実効的なものとなるよう検討し必要な措置を講ずること。

十一 本法の施行状況の定期的な検証に資するため、本委員会の求めに応じ、施行後の状況、検討規定に係る進捗状況について、報告を行うこと。



前の画面へ戻る



社会福祉法人 日本身体障害者団体連合会
〒 171-0031 東京都豊島区目白 3-4-3
電話 : 03-3565-3399   FAX : 03-3565-3349
NISSINREN