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「天皇御即位二十年奉祝中央式典」で祝辞
~福祉・医療界を代表して、小川榮一会長が出席
2008/12/20
 天皇御即位20年をお祝いする中央式典が12月19日、午後2時から東京ドームシティ・JCBホール(東京都・文京区)で開催された。会場にはこの日をお祝いする人たちが全国から集まり、国会議員147人、さらに97カ国の大使(代理も含む)も参列し、その数は約4千人におよび、第1部の式典、第2部の祝賀公演とも盛会を極めた。
「天皇御即位二十年奉祝中央式典」会場の様子
 式典は、国歌斉唱のあと開会の辞が奉祝国会議員連盟実行委員長平沼赳夫衆議院議員からあり、主催者祝辞が祝祭国会議員連盟会長森喜朗衆議院議員及び奉祝委員会会長岡村正日本商工会議所会頭が主催者式辞が述べられた。麻生太郎内閣総理大臣は政府を代表して祝辞を述べ、次いで天皇陛下へ各界関係者の感謝の言葉が続いた。

【祝辞全文】
 小川榮一会長は、福祉及び医療関係者を代表して、祝辞を述べられた。

式典で祝辞を述べる日身連小川榮一会長

 ただ今ご紹介に預かりました、日本身体障害者団体連合会会長の小川榮一でございます。
一言、天皇皇后両陛下に対し、感謝の言葉を申し述べたく存じます。
日本身体障害者団体連合会が、昭和三十三年に創立して以来、障害者福祉に関わって、はや五十年が経ちました。その間、なかなか障害者に対する社会の理解が進まず、胸の痛む思いをしてきましたが、そんな私共を一貫して支えて下さったのが、天皇皇后両陛下でございました。正確に申し上げれば、両陛下のおかげで、障害者福祉が大きく前進したと言っても過言ではありません。
 どういうことかと申しますと、障害者に対する、社会の見方が大きく変わる契機となったのが、昭和三十九年、東京オリンピックにあわせて開催された パラリンピックでした。
 障害者が、スポーツを通じて交流を行うこの世界大会が、初めて日本で開催された際に、皇太子同妃両殿下であられた両陛下は、連日会場を廻られて、選手を激励し、大会終了後は、東宮御所に関係者を招かれて労われました。
 その際、陛下は、こうお述べになりました。
「日本の選手が、病院や施設にいる人が多かったのに反して、外国の選手は、大部分が社会人であることを知り、外国のリハビリテーションが行き届いていると思いました。このような大会を、国内でも毎年行ってもらいたいと思います」
 この御言葉がきっかけとなって、昭和四十年から毎年、国民体育大会にあわせて、身障者スポーツ大会が開催されるようになったのです。この大会のおかげで、閉じこもりがちであった身障者たちが、施設の外に出て、スポーツに取り組むようになり、「障害があってもやればできる」という、勇気と自信を持てるようになりました。家族もまた、その姿に励まされ、支えられてきたのです。スポーツを通じ、社会参加の助長と、障害や障害者に対する社会の理解が深まったことが、今日の障害者福祉向上の原動力にもなりました。
さらに両陛下は、地方行幸啓に際して、障害者施設をご訪問になっていらっしゃいます。おかげで、どちらかというと閉鎖的だった障害者施設も、社会の脚光を浴びるようになり、国民の優しさが障害者に伝わるようになりました。
 年前、園遊会にお招き戴いたときも、「障害者の皆さんはどうですか」と質問があり、「皆、明るく頑張っております」とご返答申し上げたところ、「障害者のため頑張ってほしい」とありがたい御言葉を賜りました。
 ハンディーがあっても、国民の一人として尊重して下さり、障害者とその家族、関係者に、勇気と自信を与えて下さっている皇室こそ、日本の素晴らしい国柄を代表されていると思っております。
 これまでの両陛下のご活動に、感謝申し上げるとともに、両陛下の御健勝を心よりお祈り申し上げます。



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