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~第54回日本身体障害者福祉大会・長崎市で開催
2009/06/19
 5月22日、長崎県立総合体育館で約3500人の参加者を集めて開催されました。前日21日には、ホテルニュー長崎を会場にして、「講演・政策協議」が開かれました。
第54回日本身体障害者団体連合会福祉大会のようす
第54回日本身体障害者団体連合会福祉大会(長崎大会)
 今回の大会は、「障害者権利条約」の批准が大きな課題となっており、さらに「障害者自立支援法」は今国会に上提中であり、「障害者の雇用の促進等に関する法律」の施行に関しての政省令が出され、さらに定時改正期にあたる「障害者基本法」をめぐる障害者関係団体をはじめとして、さまざまな議論が行われており、障害者問題に関する一般国民の関心も高まる中で開かれました。

  第1日の「講演」には、自ら「障害者権利条約」の国連アドホック委員会に政府代表団顧問として、毎回出席してこられた東 俊裕氏( 弁護士・熊本学園大学教授)が「障害者権利条約の批准に向けた課題について」と題して、熱のこもった講演が行われました。
  「政策協議」は、「基調講演」で障害者自立支援法の改正を直接担当した厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長蒲原基道氏から「障害者自立支援法の見直しについて」が話され、担当者としての立場からの視点について語られました。
シンポジウムのようす
シンポジュウムのようす
 その後を受けて「シンポジウム」が行われ、3障害分野を代表して、日身連副会長・嵐谷安雄氏、全日本手をつなぐ育成会理事長副島宏克氏、全国精神保健福祉会連合会理事長川﨑洋子氏がパネラーとして参加し、コーディネーターは日身連常務理事森祐司氏が勤めました。また、助言者には「基調講演」を行った蒲原氏が参加、パネラーとフロアーとの間で、課題などをめぐり活発な意見のやり取りが行われました。

 第2日の大会には全国から集まった約3500人の障害者が一堂に会し盛大に催されました。そして、前日の政策協議で活発に交された議論に関しての報告がパネラーをつとめた嵐谷安雄氏から報告されました。障害者権利条約の批准に向けての動向、障害者自立支援法の改正の要点、3障害の人たちの抱えているさまざまな課題や要請事項などについて詳細に話されました。
 大会の式典では、日身連小川榮一氏の挨拶。長崎県知事、長崎市長の挨拶に続き関係国会議員諸氏から祝電等が寄せられました。
 次いで、日身連会長表彰が行われ全国各地で功績のある仕事をされた53人が、壇上で紹介されました。
 第2部の議事では、平成20年度事業報告、平成21年度活動方針の説明が行われ承認され、さらに大会宣言が採択され、大会決議も満場一致の賛意を得ることができました。
 最後に、次期大会は大阪府で行われることが報告され、開催地代表の大阪府身体障害者福祉協会会長嵐谷安雄氏から、挨拶がされました。大会の締めくくりに「がんばろう三唱」が行われ、盛会のうちに閉会しました。


大会決議

1 「私たち抜きに私たちのことを決めてはならない」の精神を体現した施策を要望する。
2 障害者権利条約批准に向けた国内法制の早期整備を要望する。
3 障害者虐待防止法の創設を要望する。
4 障害者相談員制度の活用と充実を要望する。
5 小規模作業所を含めた雇用及び就労支援施策の一層の充実を要望する。
6 地域格差のない障害者福祉施策の実現を要望する。
                             以上決議する。

 2009年5月22日

                       第54回日本身体障害者福祉大会


 
大 会 宣 言

 障害者福祉施策の大きな変革期にある2009年、ここ長崎県長崎市において、全国各地から参加した障害者のもと、第54回日本身体障害者福祉大会を盛大に開催することができた。
 「障害者自立支援法」施行後3年の見直しについて、大きな局面をむかえている。私たち障害者が安心して地域であたり前に暮らせる環境体制を整備し、格差ない共生社会の実現の礎となることを強く求めるものである。
 また、平成20年5月に発効となった「障害者権利条約」が、国や政党、そして障害者団体参画の中でさらに批准にむけた作業が進んでいる。障害者施策の基本ともいうべき「障害者基本法」の見直しについても、昨年から慎重な検討が進められている。障害者個人の尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい生活の権利保障と差別のない豊かな社会の実現とする基本理念に基づく法改正となることが望まれる。
 社会情勢は困窮を極めているが、2009年は、私たち障害者に関わるさまざまな法制度が大きく動く年である。障害当事者団体としての責任と自覚をもち、同じ社会に生きる者として相互の理解の上に、障害者の自立と社会参加の実現を目指し、さらなる提言活動に努める決意を新たにしなければならない。
 日本身体障害者団体連合会は、障害者福祉向上のため、全国の障害者団体、そして会員との強い連携の下、一致団結し行動することを誓い、ここに宣言する。

 2009年5月22日
                       第54回日本身体障害者福祉大会




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